HDDの物理的障害とは、径年変化その他の理由によりHDDが物理的(機械的)に壊れたり、ぶつけたり地面に落とすなどによって故障したり破損することを指します。
HDDのデータ読み出しは、回転するディスクに対し磁気ヘッドを適切な位置まで瞬時に移動させることで行ないます。高速で回転するディスクに対し磁気ヘッドは非接触です。そのため、衝撃などにより、ディスクの軸がずれたり磁気ヘッドがディスクに接触して傷つけるなどが起きると、適切にデータを読み出すことができなくなります。
ノートPCやリムーバブルHDDは落とす可能性があるけど、デスクトップPCは持ち運ばないからぶつけない。確かにそうですが、デスクトップPCのHDDも、部品の経年変化やその他何らかの理由により物理的障害を起こします。その場合、PCを立ち上げるとHDDから異音がします。唸り音のような回転がおかしくなった音がしたり、どこかが接触しているような音がして、その結果システム起動に時間がかかるようになった場合はHDDの故障を疑った方がいいでしょう。
例えばこんな話があります。
10年ほど前から、複数台のHDDを使ったバックアップシステムとして「RAID(レイド)」というシステムが企業で採用されました。複数台のHDDをあたかもひとつのHDDのように見せ、同時に別々にデータをバックアップするシステムです。当時は、同じ機種同じ性能を持つHDDを搭載するのが当然だと思われていました。すると当然ながら製造時期も同じになります。そのRAIDシステムですが、近年になって動作しなくなる例が報告されているとか。つまり、同時期に製造されたHDDが径年変化で、一緒に壊れだしたのが原因だったようです。